自宅へ送られてきた「大学時代の卒業論文」。
大学時代は、これを書くのに夢中で、徹夜三昧の毎日だったなぁー。。。
なんて、思い出します。
学生時代に僕がお世話になった、名古屋工業大学の教授が退任することになったそうです。
僕が言うのは生意気かもしれませんが、聡明で、本当に素晴らしい先生でした。
デザインする上で、
「目に見えるものよりも、目に見えないものを大切にしたい」
と、考えるようになったのは、その先生の影響です。
さて、僕の論文の題名は、
「アルヴァ・アアルトの開口部について ー多様性を受容する有機的建築への展望ー」
大きく出たな。。。
と今となっては、恥ずかしくなりますね。笑
アルヴァ・アアルトは、フィンランドを代表する北欧近代建築の巨匠です。
どなたでも、「北欧デザイン」って単語は聞いたことがあるかと思います。
その北欧デザイン・モダン建築・家具の源流がアルヴァ・アアルト。
音楽でいうところの「マイケル・ジャクソン」とか、そんなところでしょうか。
僕の卒業論文は、「アルヴァ・アアルト」の住宅から、窓だけを100近くピックアップ。
様々な角度から分析し、
「彼の建築が何を目指していたのか」
を研究した論文です。
先日のブログで、「窓のふるまい学」という本をご紹介しましたが、
そのアルヴァ・アアルト版で、より学術的っぽくした感じの論文?です。笑
まぁ、そんな大層なものではありませんが。
フィンランドの国立大学・アアルト大学(旧ヘルシンキ工科大学)に留学中、
自分の足で集めた写真やスケッチ、採寸に基づいています。
建築の本を読んだりすると、
「建築の存在理由は、自然の驚異から守るためだ」
とか、よく書いてありますが、
便利過ぎる世の中では、自然の驚異なんか、そうそう感じられるものではありません。
けれども、フィンランドでは、冬には街中でも‐20度なんて日常茶飯事。
日本みたいに24時間タクシーやコンビニがやってるわけでもありません。
夜には、全ての店・駅・交番がクローズ。
そこらかしこが厳冬期の雪山・槍ヶ岳みたいなもんです。
ホームパーティーで夜な夜な楽しんでたら、公共交通機関が停止してて、
真っ暗闇の中、-30度の中、3時間かけて歩いて帰らないと。。。
よっぽど注意しないと、すぐ死亡フラグが立ちます。
まさに、自然の驚異。。。
けれども、その自然は、
息を呑むほどに、美しいのです。
そんな環境の中に佇む
「アアルトの窓」あるいは「アアルトの窓辺」からは、
「内と外の心地良い繋ぎ方」が学べます。